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【Cisco】show ip routeコマンド説明

Cisco

show ip routeとは

Ciscoのshow ip routeコマンドは、ネットワークエンジニアがルーティングテーブルを確認するために使用する重要なコマンドです。このコマンドを使用することで、ネットワーク内でIPパケットがどのルートを通過するかを把握し、ルーティングの問題を迅速に解決できます。

コマンド概要

show ip routeコマンドは、Ciscoルータやスイッチのルーティングテーブルを表示するために使われます。このルーティングテーブルは、各宛先ネットワークに到達するために使用されるルートを示しています。ルーティングテーブルには、スタティックルート、直接接続されたルート、および動的ルーティングプロトコル(RIP, EIGRP, OSPF, BGP など)によって学習されたルートが含まれます。この情報を基に、ルータはどのインターフェースを通じてパケットを転送するかを決定します。

表示例

以下は、show ip routeコマンドの出力例です。

Router# show ip route
Codes: C - connected, S - static, R - RIP, M - mobile, B - BGP
D - EIGRP, EX - EIGRP external, O - OSPF, IA - OSPF inter area
E1 - OSPF external type 1, E2 - OSPF external type 2
i - IS-IS, su - IS-IS summary, L1 - IS-IS level-1, L2 - IS-IS level-2
* - candidate default

Gateway of last resort is 192.168.1.1 to network 0.0.0.0

O 10.1.0.0/24 [110/2] via 192.168.1.1, 00:00:14, Ethernet0/0
C 192.168.1.0/24 is directly connected, Ethernet0/0
S 172.16.0.0/16 [1/0] via 192.168.1.1



出力項目の説明

  • Codes: ルートの種別を示すコード。各種ルーティングプロトコルや直接接続のルートがどのように学習されたかを示す記号です(例:CはConnected、OはOSPF、SはStatic)。
  • Gateway of last resort: デフォルトゲートウェイのアドレス。ここに指定されたゲートウェイを使用して、ルータは不明な宛先に対してパケットを転送します。
  • Subnet: 各ネットワークのサブネット情報。ルートの経路やインターフェースの場所が示されます。
  • Metrics: 各ルートのメトリック(ルートのコスト)で、プロトコルごとに異なる方法で評価されます。例えば、OSPFのメトリックはコストで、EIGRPは帯域幅や遅延を基にしています。

使用用途

show ip routeコマンドは、主に以下のシーンで役立ちます:

1. ネットワークのルーティング状況の確認

show ip routeを実行することで、すべてのネットワーク経路を把握でき、各ルートがどのインターフェースやプロトコルを通じて学習されたかを迅速に確認できます。これにより、ネットワークが予想通りに構成されているかどうかを確認し、想定外の経路が存在する場合に問題を発見することができます。

2. トラブルシューティング

特定の宛先ネットワークへの通信ができない場合、show ip routeを使用してそのネットワークがルーティングテーブルに存在するかを確認することが第一歩です。もしルートが存在しない場合、スタティックルートの設定漏れや、動的ルーティングプロトコルでの経路学習に問題がある可能性を調査できます。

3. ルートの優先度の確認と調整

複数のルートが同じ宛先を指している場合、メトリックやAD(Administrative Distance)によってルートの優先度が決定されます。show ip routeコマンドにより、どのルートが優先されているかを把握し、必要に応じてメトリックやADを調整して優先度を変更することができます。

まとめ

show ip routeコマンドは、ネットワークエンジニアがネットワークの健全性やルーティング状態を確認する上で欠かせないツールです。このコマンドを用いることで、ルータがどのようにネットワーク間のパケットを転送するかを把握し、問題発生時には迅速にルートを特定・修正することが可能です。

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