show arpとは
表示例
以下は、show arp
コマンドの出力例です。
Router# show arp
Protocol Address Age (min) Hardware Addr Type Interface
Internet 192.168.1.1 0 0001.42ac.1001 ARPA GigabitEthernet0/1
Internet 192.168.1.10 32 0001.42ac.1010 ARPA GigabitEthernet0/1
Internet 192.168.1.20 18 0001.42ac.1020 ARPA GigabitEthernet0/1
Internet 192.168.1.30 - 0001.42ac.1030 ARPA GigabitEthernet0/1
各項目の説明
- Protocol: ARPテーブルがインターネットプロトコル用であることを示します。通常は”Internet”と表示されます。
- Address: IPアドレス。MACアドレスに対応するIPアドレスが表示されます。
- Age (min): エントリーが更新されてからの経過時間(分)です。値が「-」の場合、そのエントリーは永続的なものです。
- Hardware Addr: 対応するMACアドレス(ハードウェアアドレス)です。
- Type: ARPエントリの種類。Ciscoデバイスの場合、通常は”ARPA”と表示されます。
- Interface: IPアドレスに関連付けられたインターフェースです。ここでは、
GigabitEthernet0/1
など、各エントリのIPアドレスが存在するインターフェースが表示されています。
使用用途
1. 接続性の確認
ARPテーブルには直接接続されたデバイスが表示されるため、show arp
コマンドを利用することで、特定のIPアドレスが適切にARPプロトコルで解決されているか確認できます。特定のデバイスが接続されていない、または接続が不安定な場合、IPアドレスとMACアドレスの対応状況を確認し、接続性の確認に役立てることが可能です。
2. ネットワークのトラブルシューティング
ネットワークの通信に問題がある場合、特定のデバイスのMACアドレスが正しく取得されているかどうかを確認することで、問題箇所を特定できます。ARPテーブルにエントリがない場合や、不正なMACアドレスが関連付けられている場合は、通信障害の原因となる可能性があります。
3. セキュリティ調査
ARPテーブルに不明なデバイスのエントリが含まれている場合、これらのデバイスが正当なものであるかどうかを確認する必要があります。show arp
コマンドを使って、予期しないデバイスがネットワークに接続されていないか調査することができます。
まとめ
show arp
コマンドは、Cisco機器のネットワーク接続状況を把握し、IPアドレスとMACアドレスの対応状況を確認するための重要なツールです。
ネットワーク接続の診断やセキュリティ確認、トラブルシューティングに活用できるため、ネットワークエンジニアにとって欠かせないコマンドです