show ip interface briefとは
show ip interface brief
コマンドは、Cisco機器でインターフェースの概要情報を確認するために非常に有用なコマンドです。
このコマンドを使うことで、各インターフェースのIPアドレス、ステータス、プロトコルの状態を素早く確認できます。
特にネットワークのトラブルシューティングやインターフェースの有効化・無効化確認の際に役立ちます。
show ip interface brief コマンドの概要
show ip interface brief
は、各インターフェースの以下の情報を一覧で表示します:
- Interface:インターフェース名(例:GigabitEthernet0/1, Serial0/0など)
- IP-Address:各インターフェースに設定されているIPアドレス
- OK?:インターフェース設定の正当性を示すフラグ(通常は「YES」)
- Method:IPアドレスの取得方法(手動設定かDHCPなど)
- Status:インターフェースの物理的なリンク状態(「up」または「down」)
- Protocol:インターフェースのプロトコル状態(「up」または「down」)
どんな時に使うか
このコマンドは、以下のような場面で特に有用です:
- 初期セットアップ時:各インターフェースが正しく設定されているかを確認するため
- トラブルシューティング:物理リンクまたはプロトコルが「down」になっているインターフェースを特定する際
- IPアドレス確認:各インターフェースに設定されているIPアドレスを一覧で確認するため
- インターフェースの有効化・無効化の確認:特定のインターフェースが「up」または「down」かを確認するため
コマンドの表示例
以下は show ip interface brief
コマンドを実行した際の出力例です:
Router# show ip interface brief
Interface IP-Address OK? Method Status Protocol
GigabitEthernet0/0 192.168.1.1 YES manual up up
GigabitEthernet0/1 192.168.2.1 YES manual up up
Serial0/0 10.1.1.1 YES manual up down
Serial0/1 unassigned YES unset down down
Loopback0 10.10.10.1 YES manual up up
出力内容の解説
- GigabitEthernet0/0:このインターフェースは192.168.1.1のIPアドレスが設定され、物理的にもプロトコルも「up」となっており正常に稼働中。
- Serial0/0:IPアドレスは10.1.1.1で物理的には「up」ですが、プロトコルは「down」。これは、リモートエンドが応答していないか、設定ミスがある可能性があります。
- Serial0/1:このインターフェースは未設定のため、「unassigned」と表示され、物理的にもプロトコルも「down」となっています。
よく使われる場面
a. 初期設定の確認
新しい機器や再起動後の機器でインターフェースが適切に設定されているかを確認するために使います。設定が正しければ、インターフェースは「up/up」になります。もし「down/down」または「up/down」の場合、設定や接続に問題がある可能性があります。
b. 接続のトラブルシューティング
あるネットワークに接続できない場合、このコマンドを使用してインターフェースのリンクとプロトコルの状態をチェックします。「down」の場合、物理的な接続やプロトコルの設定ミスが原因であることが多いため、即座に特定が可能です。
c. IPアドレスの管理
インターフェースに設定されたIPアドレスを一覧で表示できるため、IPアドレスの管理や重複確認にも役立ちます。